サステナビリティ
Sustainability
Materiality
マテリアリティ
マテリアリティの特定
当社グループは、事業を通じた社会課題の解決による持続的な社会発展への貢献という企業が本来有する社会的責任に対する認識をよりいっそう深め、中長期的な企業価値向上を実現するため、コーポレートサスティナビリティに関する取組みをよりいっそう強化してまいります。この一環として、マテリアリティ(重要課題)を特定し、優先して取り組んでいくテーマを明確化しました。
マテリアリティと取組みの方針
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1.ファイナンシャルウエルネスの実現
(Fintech による豊かで持続可能な社会の実現)関連するSDGs項目
FT(金融工学)とIT(情報工学)の統合によりEssential かつEfficient なシステムを提供し、個人を合理的な意思決定に導くために、1990 年に当社は創業しました。当社は、ファイナンシャルウェルネスプラットフォームの提供により、利用者の金融・財務上の6つの課題のバランスある充足を目指しています。
ファイナンシャルウェルネスの実現に資する新規プロダクト(2023年9月期)
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死亡保障・資産運用・財産保全のリスクをゴールベースアプローチでDX
人生100 年時代に向けて、ゴールベースプランニングに基づき人生における様々なイベントの実現可能性をシミュレーションし、死亡保障や入院介護、資産運用・資産保全も含めた生涯にわたるトータルプランニングで保険商品を提案するシステムの開発プロジェクトを受託しました。
保険の申込、見積書作成から契約締結までの全プロセスを非対面、ペーパーレス、かつクラウド上で実行できるDX システムを実現しました。 -
メガバンク向け相続事業承継・財産承継アプリを提供
支店アドバイザー向けに融資先企業の自社株評価機能を含むタブレット用相続・事業承 継コンサルティングシステムを提供、企業経営者や富裕層に相続・財産承継や事業承継・ 資産運用の「問題点を見える化」するスマホアプリの計算ロジックをスマホインターフェース構 築ベンダーにAPI提供。
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生命保険会社のコンサルティング販売をDX
生命保険会社の複数の業務システムから共通API 基盤を通じて、クラウド上のデータウェ アハウスにデータを集約し、それらのデータを加工・正規化することによって、特定部門・用途に特化した情報分析を行える戦略的DWH基盤の構築を実現しました。
いずれのシステムも、金融機関の業務を大きく変えるシステムとなっており、DX に資するシス テムであり、最近ではクラウド環境で提供することが多くなっております。当社グループにおい ては、システムソリューション事業の「クラウド関連売上」及びコンサルティング事業の「継続売 上」の合計を「戦略的売上」とし、中期経営計画の最終年度である2024 年9 月期にお いて、その割合を50%超とすることを目標としています。2023 年 9 月期における戦略的 売上高の割合は 50.2%となり、最終年度を待たずに目標を達成しました。 また、ファイナンシャルウェルネスを実現をより推進するために、このようなプラットフォームの提 供にとどまらず、日本証券アナリスト協会におけるプライベートバンカー及び資産形成コンサ ルタント向けの教育事業を行うほか、大学の寄付講座の開設を検討しています。
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2.高品質なシステムを提供し、社会に安心を
関連するSDGs項目
当社の提供するシステムは、金融(お金)と密接に関係があります。そのため、顧客の金融機関からは、システムの高い信頼性や情報セキュリティが求められていると認識しております。
当社は、品質マネジメントシステムを構築・運用し常に品質の向上に努めており、ISO9001 の認証を取得するとともに、顧客満足度の向上に努めております。
また、情報資産を適切に取扱い、情報セキュリティ事故を未然に防ぐことは、社会的責務と認識しており、情報セキュリティマネジメントシステムを構築し運用しており、ISO27001 の認証を取得しております。さらに個人情報を取り扱う場合には、個人情報保護法その他の関連法規を遵守し、保有する個人情報の安全管理のため必要かつ適切な措置を講じております。数値目標としては、以下を目指しております。
- お客様満足度については、90%以上を目標としております。2023年9月期における お客様満足度は91%でありました。
- 研修受講率については、100%を目標としております。2023年9月期の品質マネジメ ントシステムの研修受講率は100%、情報セキュリティマネジメントシステムの研修受 講率は97%、個人情報保護マネジメントシステム96%でありました。
- 重大な障害報告については、0件を目標としております。2023年9月期において、重 大な障害報告はありませんでした。
品質に関する取り組み (QMS:ISO9001)
情報セキュリティに関する取り組み(ISMS:ISO27001、PIMS:JISQ15001) -
3.ITとFTを兼ね備えた多様な人材の育成
関連するSDGs項目
当社グループの競争力の源泉は、金融・保険という特定の事業領域に集中することにより培われてきたメンバーの知識と経験であります。また、開発スキルが多様化する中、求める開発スキルを明確にした採用活動を行うことにより、常に優秀な人材を確保していくことが、新たなサービスを開発、展開していくために必要となります。人的資本の拡充こそが、当社グループの価値創造に不可欠な要素であります。
従業員の人格、人権を尊重し、公平な処遇と安全で働きやすい職場環境を実現し、ダイバーシティ、女性活躍、テレワークなど多様な働き方を推進します。 そのために、採用活動の強化、社員のスキル転換・育成、女性が働きやすい環境の整備、開発パートナーの拡大を行います。数値目標としては、以下を目指しております。
- 女性及び外国人の管理職の比率については、2024年9月末までに20%以上を目 標としております。人事制度の見直しに伴い、管理職数が増加したことにより、2023 年9月末の同比率は12.2%に留まりました。
- 有休消化率については、70%以上を目標としております。2023年3月末においては、 64.6%となりました。
- 研修開催数については、2024年9月期において、50コマ/年を目標としております。2023年9月期においては、42コマを開催しました。
- 金融レガシーシステムをDXするという中期経営戦略を実現するためには、クラウド人材 の採用・養成が不可欠であります。リスキル・学び直しの施策として、クラウドに関する 教育研修のほか、自己啓発支援助成金の拡充などに取り組んでおります。その結果、2023年9月期の教育研修費は、35,050千円となりました。
- 特にクラウド関連のエンジニアの養成に注力しており、AWSクラウドおよび UdemyBusinessのオンデマンド学習を各50名が通年で受講しました。2024年9 月末までエンジニアのリスキリング実施率30%以上を目指しております。
【AWS認定資格者】(2024年6月末現在)
・AWS Certified Associate 19名
・AWS Certified Cloud Practitioner 8名
・AWS Certified Professional 5名
・AWS Certified Specialty 7名
※「Japan AWS All Certifications Engineers」受賞者が在籍 -
4.社会からの信頼の確保
関連するSDGs項目
株主、顧客、社会、従業員等のステークホルダーから信頼される会社となるには、経営の透明性と公正性を高めるために、適切なコーポレートガバナンスの体制を構築し、運用し、企業価値を高めていくことが必要であります。
また、組織を構成する役員・従業員が法令を遵守するだけではなく、高い倫理観を持った良識のある行動をすることが必要であります。当社グループでは、行動憲章、行動基準を定め、コンプライアンスの研修を行い、日々のコンプライアンスの向上に努めております。不正等のコンプライアンス事象が発生した場合には、コンプライアンス委員会を開催し、適切に対処しております。また、内部通報制度を設け、不正等が埋没しないように努めております。数値目標としては、以下を目指しております。
- 研修受講率については、100%を目標としております。2023年9月期において研修の 受講率は、98%でした。
- 重要なコンプライアンス違反については、0件を目標としております。2023年9月期にお いて、重要なコンプライアンス違反は認められませんでした。
Environment
環境
環境方針
マテリアリティにはしなかったものの、環境に対する社会の関心は高いため、当社グループでは、以下の環境方針を定め、事業活動と地球環境の調和を目指し、気候変動への対応、資源の有効活用等に計画的かつ継続的に取り組んでおります。
当社グループは、事業活動と地球環境の調和を目指し、気候変動への対応、資源の有効活用等に計画的かつ継続的に取り組み、持続可能な社会の実現に貢献します。
- 1.事業を通じた環境保全への貢献
- RPA・AI 等のITシステムの活用を通じた金融機関における環境負荷低減、環境問題を改善など、事業を通じ環境保全に貢献いたします。
- 2.事業活動における環境負荷低減
- 省エネ・省資源、廃棄物削減等を積極的に推進し、事業活動における環境負荷の低減や環境汚染の予防に努めます。
- 3.関連法令等の遵守
- 環境保全に関する法令・規制等を遵守します。
- 4.周知と意識向上
- 環境方針を社内に周知し、当社グループで働く者の意識の向上を図ります。
具体的な取り組み
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事業を通じた環境保全への貢献
生命保険申込手続時ペーパーレスシステムは、生命保険の販売に必要とされる業務を全てペーパーレス化するシステムであり、タブレット型パソコン等のデジタル電子端末上において、生命保険加入者のニーズ把握、ニーズに基づく商品提案、契約締結及び営業担当者の上席者等による業務管理等を効率的に行うことができます。
このシステムを利用することにより、事務手続き・業務の省力化(紙コストの削減、査定日数の短縮、事務不備の減少等を実現しております。お客様の事業を通じて、地球環境への負荷の軽減に貢献しております。 -
事業活動における環境負荷低減
事業活動における環境負荷低減のため、電力消費量、紙購入量をモニタリングしております。
最近3年間の電力消費量の推移は、コロナ禍に伴う事業活動の低迷の影響もありますが、下に示すとおり減少しております。
また、最近3年間の紙購入量(A4換算枚数)の推移は以下に示すとおりです。社内の ペーパレス化を進めており、直近の購入量は、コロナ禍で事業活動が低迷していた2年前よりは増加しておりますが、前年より減少しております -
関連法令等の遵守
環境保全に関する法令・規制等については、 年1回「適用法令一覧」を見直し、遵守を徹底しております。
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周知と意識向上
環境方針をホームページに掲載し、コンプライアンス研修を通じて、当社グループで働く者の意識の向上を図っております。
Strategy
人材・リソース戦略
人材戦略
当社は、アプリケーション開発におけるローコードの進展や高度な人工知能(AI)機能の推進、クラウドの普及により、これまでのシステム開発工程における花形であった開発領域に集中採用・育成する時代から、リカーリングビジネスと呼ばれる「(金融業界のクライアントに対する)継続的な収益をもたらすビジネス」を提案できる創発型エンジニアの採用・育成に向けた人材戦略への転換が必要であると認識し、以下のような人材戦略を推進しています。
金融システムの分析や設計能力を有する人材の採用・育成
1. ニーズの把握、ユーザーの業務分析等に基づいた最適な業務処理フローを選定できる目利き力
2. 入出力設計、処理手順の設計等アプリケーション・システム設計力
3. 稼動後のシステム評価、問題点の発見、解決のための改善等を次期システムへつなげるコミュニケーション力
課題
・継続的な収益をもたらす自社サービスを立ち上げる人材力
・慢性的なエンジニア不足による「動員力」
・金融&ITの知見に基づいたCAPならではの提案力
・正社員にとらわれない、新たな働き方の提示
施策
参考:心理学者エドワード・L・デシ 『人を伸ばす力 内発と自律のすすめ ( 自己決定理論)』より
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等級制度
社員の強み・専門性に合わせて複数のキャリアコースが用意されたキャリアパス
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評価制度
・短期業績・中長期的貢献の観点で整備された、合理的な評価体系の設定
・公平な評価を実現するための評価運用ルールの整備 -
給与制度
・担っている役割のレベルに応じて、明確に賃金に差がつく基本給の設定
・社員の貢献度に応じた処遇(昇降格・昇降給)の実現
人材・リソース戦略
人材育成
CAP で必要とする様々なスキルや能力を総合的に学べる人材育成プログラム。社員のキャ リア構築における主体性・自律性の醸成を目指す。
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Step
学びの自走
サブスクリプション型研修の導入(Udemy、AWS 等)
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Step
教え学ぶ
社内講師による新人研修実施
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Step
ユニーク
資産運用・ファイナンス・生保数理・ポートフォリオ理論、税務理解
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Step
コミュニケーション
1 on 1ミーティング導入、中途入社者研修、メンター制度促進等
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Step
参加型組織
モチベーションサーベイ新人360°フィードバック
従業員への教育制度
人的資本投資の推進として、従業員に対する教育制度を拡充。クラウドに関する教育研修や助成金支給などリスキル施策を実施しています。
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PMP取得維持支援
プロジェクトマネジメント能力を客観的に示すPMP(Project Management Professional)を取得または維持するための費用を会社が負担
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エンジニアスキル学習支援
システム開発に必要な資格の受験料、資格取得のためのセミナー受講料、研修教材費用、資格維持費用などを会社が負担
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資格取得援助制度
ファイナンスに関する資格を始めとする業務に関する様々な資格取得に対し、講座の受講料や受験料を会社が補助。当社はAFP4名、CFP3名、ファイナンシャルプランニング技能士1級8名、2級42名、3級 92名とハイブリッドな人材が揃う。
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自己啓発支援のための助成金支援
社員全員を対象に、自己啓発の支援・促進を図るため、年間3 万円の自己啓発費用の支援金を支給またはe-learning のアカウント付与。
採用実績及び採用計画
中期計画達成に向けた即戦力の採用とポテンシャル人材獲得による人的資本力強化を目指します。
具体的には、採用実績及び採用計画は以下のとおりです。
職種別 | 2023年9月期(実績) | 2024年9月期(計画) |
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システムエンジニア(新卒採用) | 15名 | 15名 |
システムエンジニア(中途採用) | 31名 | 45名 |
合計 | 46名 | 60名 |
働きやすい環境の整備
育児・介護休業及び育児・介護休暇の制度を整備するだけではなく、実際に制度を利用できる環境整備に努めております。2023年9月期における利用実績は、以下のとおりです。
種別 | 男 | 女 |
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育児休業 | 1名 | 3名 |
統合報告書
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